2016年06月25日

卑劣漢

あの地震から二ヶ月あまり...
直後からこっち、会う人と交わす挨拶は「地震の時どうしてました?」だった。
それが最近じゃ話題にも上らない。
アタシの中では、もう終わったことになっていた。

昨日今日と益城町に仕事で出向いた。
熊本地震でも特に被害が大きく、集落の家屋のほとんどがなんらかの被害に遭い、おびただしい数の全壊もあると聞いていた。
それはニュースだったり、人伝てだったり...
野次馬根性まる出しの知り合いは、道路も通れない状態の頃にわざわざ出かけてって、後学のためにも見といたほうがいいぞ!と連絡をくれた。
アタシは行かなかった。
それは違うと思う。
戒めを求めてといえば聞こえはいいが、ほぼ好奇心だろう。
被害に遭われた方たちの心情を思えば、それこそ不謹慎というものだ。

行かなかった理由はもうひとつあって、どっかで怖かった。
小さい社が倒壊したのを見た時はゾワッときた。
それでも人の営みがないとわかっていたから、なんとか平静を保っていられた。

終わったことになってたアタシは、気持ちの準備もしないままに運転していた。
走ってると、みのこ造りの大きな家が倒壊していた。
えッ!!と声になったと思う。
そこから益城町の中に入っていくにつれ、倒壊した建物がそこかしこに横たわっている。
もう...泣きそうになってた(笑)

全然終わってなんかない!
手付かずの状態のものばかりじゃないか!?
地震の爪痕とかの例えで表せるもんじゃないぞ。
人々の暮らしも、過去も未来も、命さえも根こそぎ持ってっちまってる。

無力だわ、アタシ...
そして無知だし、無関心だし、無様だわ...
なんにもできないなら、せめて心に留め置くくらいやらなきゃ!
卑劣にも程があるぞ、アタシ。
posted by いのもと◉かんや at 19:06| 熊本 ☔| Comment(2) | TrackBack(0) | 徒然 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
あの日から「まだ」2ヶ月。
行くのに躊躇する様々な気持ち、
行かなきゃならないのに行けない理由を並べ立てて動かない自分…。
5年前の東北の震災もそうでした。
今年に入ってやっと新幹線のチケットを取って、
宮城に向かった時、震災の爪痕は殆どないだろうと思っていたけれど、
津波で流された家々がまだ残されていたことに衝撃を受けました。
主がいないままの家は、窓ガラスも割れて家財道具も土まみれで、かろうじて付いているカーテンがヒラヒラと寒風に揺れていました。
遠い地から来た私でも切ないのだから、
地元の人達にとってはきっと想像を越えた傷みなのでしょう。
手付かずのままの熊本益城町の街並み、
実際に入って行かれたかんやさんの気持ちを思うと
なんて言ったらいいか、言葉がみつかりません。
街並みも人々の思いも、本当に復興するのは時間が必要なのかもしれませんね…。
Posted by shizu at 2016年06月25日 20:30
>shizuさん
心中を察していただきありがとうございます。
そうなんですね...
それだけの歳月を経ても忌まわしい名残りは清算されてなかったんですね。
熊本も永い道のりを歩まなければならないんですよね...
綺麗事や耳障りのいい言葉はアタシの本心には違いありませんが、あまりに無力です。
立ってるところを踏みしめるだけの自分がもどかしいです。
Posted by かんや at 2016年06月26日 07:15
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